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AIエンジニアは何をするの?仕事内容やITエンジニアとの違いを紹介
2024.07.09
世界的にAI(人工知能)の需要と関心が高まっているなか、AIエンジニアを目指す方も増えています。
AIエンジニアはAIに特化した知識を持つエンジニア職の一種であり、AIを用いたシステム開発の専門家です。
収入や将来性が高い仕事といわれていますが、実際の仕事内容については詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、AIエンジニアの基本知識をはじめ、ITエンジニアとの違いや仕事内容、AIエンジニアに必要なスキルなどを詳しく解説します。
AIエンジニアの基本知識
AIエンジニアの業務範囲は、所属する企業や携わるプロジェクトによって異なりますが、基本的な仕事内容は同じです。
ここでは、AIエンジニアの基本的な仕事である「AI開発」「学習」「分析」について詳しく解説します。
AI開発
AI開発はAIエンジニアのメイン業務であり、クライアントがAIで解決したい課題の分析やシステムの要件定義、システムの実装やテストなどを行います。
また、画像認識や音声認識などに対応したAIを作る際は、ユーザーやデバイスとの相性を考えたり、使用環境に合った仕様に仕上げたりすることも開発におけるAIエンジニアの重要な役割です。
AI開発ではプログラミング言語の「Python」が主流ですが、プロジェクトによっては「R」など他の言語を使用することもあります。
学習
AI開発が完了したあとは、AIに膨大なデータを読み込ませて精度を向上させていく「学習」のステップに移行します。
学習ステップでのAIエンジニアは、学習させたいデータの収集や作成を行い、不要となったデータを削除する作業である「クレンジング」を主に担当します。
機械学習で膨大な情報量をAIで効率的に処理させることで、人間には気付きにくい関係性や法則を見つけ出すことが可能です。
また、人間の脳の働きを模したディープラーニングと呼ばれる手法で学習させれば、より複雑なパターンを発見できる可能性もあります。
分析
AIの学習が完了した後は、AIが抽出したパターンやルールを用いて学習データの分析を行い、状況判断を行います。
分析では、文章や画像、音声などの素材をAIに分析させ、導き出された結果を確認してリサーチに活用します。
AIにどのようなデータを分析させるか判断し、必要なデータを提供するのは、AIエンジニアの仕事です。
AIエンジニアの種類
AIエンジニアという言葉はAIに関連する職業の総称であり、細かく分けると5つの職種に分類されます。
ここでは、AIに関連するそれぞれの職種の概要を紹介します。
機械学習エンジニア
機械学習エンジニアはプログラム分野のエンジニアであり、AIにデータから一定の法則を学ぶ方法を教え込むのが主な仕事です。
適切に教え込まれたAIは、人が介入したり手を加えたりしなくてもデータから予測できるようになります。
AIが一定の法則から学べるようにするためには、数学的な構造やアルゴリズムを用いて、予測や分類を繰り返しながらAIモデルを訓練します。
複雑なアルゴリズムを駆使してクライアントのニーズや要望に沿ったシステム開発を行わなければならないため、高度な仕事といえるでしょう。
データエンジニア
データエンジニアとは、AIに取り込むビッグデータと呼ばれる膨大なデータの活用基盤の構築とデータの整備を行うエンジニアです。
通常、インターネット上からビッグデータを収集して分析をしますが、普通の環境ではその膨大なデータ量を処理することはできません。
そのため、データエンジニアはビッグデータを適切に処理できる性能を持ったデータ活用基盤を構築する必要があります。
データの品質はAIの性能にも関わるため、データの整理や形式の統一をし、欠けているものを補うことがデータエンジニアの役割です。
データサイエンティスト
データサイエンティストとは、統計学やデータ解析術を駆使してビッグデータを分析し、ビジネス上有益となり得るデータを取り出すエンジニアのことをいいます。
データからビジネスにとって価値のある情報を発見することが主な役割であり、現在ではビジネスや研究の最前線に立つ職種として各業界から注目されています。
研究分野とビジネスに精通したデータサイエンティストはAI分野に欠かせない職種であり、活躍できる場面も多いです。
データアナリスト
データアナリストとは、データを分析して現状の課題の洗い出しと解決策の提案を行う職種です。
ビジネス的な視点を重視するデータサイエンティストとは異なり、より広い視点でデータ分析を行うことが特徴であり、コンサルタントに近い存在です。
データサイエンティストはビジネスにとって有益なデータを分析するのに特化しているのに対し、データアナリストはデータとその背景にある課題や解決策が提案できる段階まで細かく分析を行います。
広い視点からデータの統計と分析を行ったうえで、数値化して物事を判断するため、より科学的な経営判断ができるようにサポートできます。
データアーキテクト
データアーキテクトはデータ構造を設計する技術者であり、上記4つの職種すべてがデータアーキテクトによって設計されたデータ構造を基に仕事をします。
扱うデータ量が膨大になると、データの抽出や分析が困難になりますが、データアーキテクトが間に入ってデータ基盤の調整を行うことで作業が進めやすくなります。
データアーキテクトは他の職種のニーズを理解したうえで、ビジネス上の要求を満たせるように、どのようなデータが必要でどのような要件を整える必要があるか考えるのが仕事です。
AIエンジニアに必要なスキル・知識
AIエンジニアが活躍できる場は幅広く、求められるスキルも多岐にわたります。
ここでは、AIエンジニアに必要なスキルを紹介します。
プログラミングの知識
プログラミングはAIエンジニアにとって最も基本となるスキルです。
プログラミングスキルはどちらかというと開発に携わるエンジニアに必要なイメージがありますが、分析を担当するエンジニアにも一定のプログラミングスキルは求められます。
基本的なプログラミングスキルの習得はもちろんですが、プログラミング言語に関する理解もAIエンジニアに欠かせません。
一つのプログラミング言語だけではなく、複数の言語をマスターしていれば、活躍できる場も広げられるでしょう。
機械学習・ディープラーニング・アルゴリズムの知識
AI開発を適切に行うためには、機械学習やディープラーニング、アルゴリズムに関する知識が必要不可欠です。
機械学習は現在のAI技術の核となるものであり、それをさらに発展させて人間の脳の働きに近づけたのがディープラーニングです。
いずれもAIモデルを構築するうえで欠かせない技術であり、AIを人間に近づけるうえで重要な要素となります。
機械学習やディープラーニングを効果的に行うためには、アルゴリズムやモデルを表す数式、データ解析などの理論を知っておく必要があります。
これらの技術や理論を深く理解することができればさまざまな開発案件で活躍できるようになるはずです。
数学・統計の知識
AIのプログラムは数学の理論を基に作られているため、AIエンジニアになるのであれば数学的な知識は欠かせません。
AIエンジニアがよく使う数学分野は以下の通りです。
- 確率論
- 統計学
- 微分積分学
- 線形代数学 など
上記の数学分野は、AI開発の場面で頻繁に使用されているため、最低限の知識は押さえておく必要があるでしょう。
数学的な知識はデータ分析でも活用することが可能であり、ビッグデータの分析やアルゴリズムを理解するうえでも役立ちます。
データベース運用の知識
AI開発では、ビッグデータを用いて機械学習やディープラーニングを行います。膨大なデータ量を有効活用するためには、データベースの運用知識が必要になります。
データベースを運用するうえでの定義や操作、制御にはデータベース言語が使用されており、「SQL」が代表的です。
SQLは表形式データの操作に使用されますが、ビッグデータで利用されるNoSQLにも応用しやすいため、理解を深めておくとさまざまな開発シーンで活躍できます。
また、AIに関連するデータは「データベース管理システム(DBMS)」で管理されることが多いため、管理システムに関する知見も必要です。
AIエンジニアのなり方について以下の記事で詳しく解説しています。これからAIエンジニアを目指したいと考えている方や興味がある方は、ぜひご覧ください。
▶【関連記事】【学生向け】未経験者でもAIエンジニアになる方法!必要な知識やスキルを徹底解説
まとめ
AIエンジニアは、最先端技術であるAIに特化した唯一無二の職業です。
仕事内容は多岐にわたり、必要な知識も多くありますが、難しいからこそやりがいのある仕事でもあります。
習得するスキルや知識が多ければ多いほど活躍できる場も広がるため、計画的に学習して理想とするAIエンジニアを目指しましょう。
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